3月と万葉集 桃

桃(もも)

3月3日は桃の節句、ひな祭りとして親しまれている。古く奈良時代に中国から伝えられた風習の五節句の一つ“上巳の節句(じようしのせっく)”からきている。上巳とは「旧暦3月の上旬の巳の日を云う」。
中国では、この日、桃の花を愛で、水辺で体を清め、宴会を刺臓で祝い、災厄をはらうという風習があった。こうした行事と、日本に古代から伝わる譲蕨(みそぎはらい)の思想や、人形を飾ったり(ひぃな遊び)川に流す風習とが混じりあったと考えられる。桃の花は木偏と兆や百(モモ)の字に表されて、沢山の実を付ける事から多産を意味する縁起の良い花とされてきた。

  • ももの区分

(1)もも(桃)

(2)すもも(須毛毛・李)

(3)けもも(毛桃)-バラ科モモ属、中国原産

(4)やまもも暢梅)-ヤマモモ科、在来種で縄文時代の遺跡から核や種が出土。-時、やまももを毛桃と呼んでいた事もあった。

桃の万葉歌
(1)春の苑紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ少女[大伴家持](19-4139)
(1)向つ峰に立てる桃の木成らめやと人そささやく汝力、心ゆめ(7-1356)
(1)桃の花紅色ににほひたる・・・・・・・・・(長歌)[大伴家持](19-4192)
(1)5-853序、17-1356序、19-4139序に桃の表示

(2)吾力潤の李の花か庭に散るはだれのいまだ残りたるかも家持(19-4140)
(3)(4)? はしきやき我家の毛桃本繁み花のみ咲きてならざられやも(7-1358)
(3)(4)? 我力塘の毛桃の下に月夜さし下心よしうたてこのころ(10-1889)
(3)(4)? 大和の室生の毛桃本繁く言いてしものを成らずは止まじ(11-2834)

五節句

人日(じんじつ)の節句(1月7日)上巳(じょうし)の節句(3月3日)端午の節句(5月5日)七夕(しちせき)の節句(7月7日)重陽(ちようよう)の節句(9月9日)

広告